天声手帳

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県知事表彰をもらった自主防災会

私の所属している自主防災会はまだ発足2年目だが、市から推薦してもらい今年2月県知事表彰を受けた。最初は何が受賞の対象になったのかよくわからなかったが、県職員と話しているうちに次の3点かなと思い当たる節があった。


① 災害時に近隣の指定された住民が要援護者を支援して避難場所まで誘導するしくみをつくったこと。
② 自主防災会の役員を自治会と切り離し専属で3年以上継続としたこと。
③ 防災訓練に独自のしくみを取り入れたこと。      の3点である。

 

① と②は東日本大震災の教訓を受けて、当団地(新興住宅地)も何かしなくてはとの危機感が高まり、旧自治会役員が集まって始めたものである。


① は全住民から要支援者と支援者の希望をアンケートで募り、事務局でヒモづけして当該の本人達にのみ知らせてある。1400戸もあるので集計作業だけでも大変だった。
内訳は要援護者28名、サポートの支援者は122名、待機支援者89名となっている。

② は今までは防災会役員は自治会役員を自動的に割り振っていただけだったので、防災訓練も自治会行事の一つになっていた。それを自治会と切り離し専属役員としたことで、防災意識がぐっと高まった。役員・リーダーは発足時に3年以上継続を周知してあるので、まだ辞めた人はいない。


③ は防災訓練時の各種目をあらかじめ決められたコースをまわるのではなく、街区ごとにやりたい種目を選んでそれだけ回ればいいことにした。結果は新種目を増やしていても、全部回った組がほとんどだった。
アラカルト方式と名付けたが今年は市の防災訓練にも取り入れられるそうである。

 

自主防災会では上記の他にも災害図上訓練の実施、公園や街区の中に設置してある消火器の点検、防災用品の購入防災倉庫の設置などを実施している。これらの情報はすべて市の安心安全課と連携してやっているので、市の職員が推薦してくれたのだと思う。知事表彰は公表されているので、県内の○○市から講演の依頼が来てしまった。
光栄なことだが、まだ発足して2年目、取り組みが定着してからと考え今年は辞退した。

 

いいことばかりではない。防災倉庫を公園に設置したら、近隣の住民から遊んでいる子供の姿が家から見えなくなると苦情が出てしまった。早速住民説明会を開いて、経緯や市と協議した内容を説明したが、その席で会長が倒れ、救急車で運ばれてしまった。幸い軽症で済んだが、会長の家族から会長職辞退の申し出があり、急きょ会長は代行でしのぐことになった。
その後、防災倉庫は同じ公園の事務所側に移すことになった。

 

県知事表彰のごほうびは賞状と両手でないと持てない大きなコバトンのぬいぐるみである。まだ防災会事務所に飾ってあるがあのコバトンはどうしようかと話題になった。今のところ今年の防災訓練のときにほしい人に抽選であげることにした。
貰い手が申し出てくれることを願っている。