天声手帳

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地域の発展のために

今日は地域の市議会議員の議会報告会があったので、聞きに行ってみた。地元選出の若手議員の報告会だが、私の知り合いのベテラン議員もサポートで来ていた。

私の住む市は人口5万、東京まで電車で50分なので駅前の新興住宅街とマンションは東京のベッドタウンである。周辺の昔からのところは農業が中心で野菜や米をつくっている。特産品は梨で、ゆるキャラは「なしべえ・なしりん」である。最近高速がつながり、東北道だけでなく関越道や中央高速もぐっと近くなった。

 

議会報告の内容は多岐にわたっている。駅前開発から始まって生涯学習センター建設の進捗状況、そこへのアプローチとなる高速をまたぐ橋の建設、待機児童解消のための保育所開設、学童保育所を建設して女性の活躍支援、駅周辺の信号機に地名表示を設置、などなど。参加者は4名と少なかったが、意見交換になったら少数精鋭で議論が活発に行われ、予定の時間をかなりオーバーした。

 

主な意見は学習センターにつながる高速の側道に歩道をつけてほしい、コンビニやホテルにAEDを設置してほしい、中学校前の広いたんぼのスペースを再開発して住民の生活が便利になる商業施設などを誘致してほしい、などから始まって小学校のトイレの洋式化、古い建物だが避難場所になっている高校の耐震化と防災倉庫の設置、などなど。

これらはいずれもすぐにできる話ではないので、県へ要望を出す、議会で質問する、駅頭で署名を集める等が答えである。

 

最後に特産品の梨の生産が最盛期の1/4まで減少しているので、代わりの特産品を大学と連携してつくる話、ゆるキャラは商工会の動きが悪くPR不足なので、市に商工観光課を新設し新しいゆるキャラをつくって市のPRをしていく話、空き家を活用してティーサロンをつくる話、お年寄りのメンタル面サポートの必要性、これらは話しやすいのでいろいろな意見が出て楽しい会議となった。

 

市の人口ビジョンをみると5年後から人口は減り始め、40年後人口減少率は30%、高齢化率は現状の20%から40%まで上昇するという。これを少しでも遅らせるために、今から魅力ある街づくりをしなければならないという危機感は、みんなに共通していた。

国では安倍政権が一億総活躍社会を訴え、地域の活性化はテレビでも頻繁にとりあげるテーマである。一部の町での成功事例は他の町には応用できないため、一品づつ違うメニューが必要なことが問題を難しくしている。

市の政策が古すぎて融通がきかないのは、どの町でも同じだろう。噂ではニュータウン内には企業で優秀な人材だった方がたくさんいる。ITに強い若者も自治会で活躍しはじめている。わが街は私設のCATVで回覧板のかわりに11CHで情報を周知するしくみも導入されている。

 

みんなの知恵が集まって、もっといい意見が出る可能性は十分ある。住民がもうちょっとだけ、地域の行政に関心をもって、一人称で意見を結集するだけで、町は変われるのである。ニュータウンのスローガンは「挨拶と花と緑の明るいニュータウン」である。この街が長く継続できるよう微力ながら私も地域活動にできるだけ参加して、盛り上げて行きたいと思っている。