天声手帳

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神は細部に宿る

GWにブログの書き方を勉強しようと、エッセイやコラムの書き方の本を読んだ。山口文憲さんの「読ませる技術」である。読んでみてビックリしたのは、わたしのブログは悪い見本そっくりだったことである。さすがプロの先生のおっしゃることはいちいちもっともであり、ずぶしろの私が一朝一夕にマネできるはずがないと自分なりに納得した。

 

印象的だったのが「神は細部に宿りたもう」である。早速調べたらドイツの有名な建築家「ミース・ファン・デル・ローエ」の言葉で、建築のデザインの世界の言葉だった。
文章を書くのもゼロからつくるので、似ているのかもしれない。

 

細部というのは写真や映像のアップと同じである。遠景ばかりでは迫力がでないのである。でも細部まで書くには、そのことに詳しくないととても書けない。もっと詳しく勉強してから書けということである。
もう少し考えると会話のときも同じであることに気付いた。○○さんから塀の苦情があったと言っても「ふーん」で終わりだが、○○さんが「隣の坂本さんが境に高い塀をつくって、うちから見えないようにした、自治会の規則で、塀の高さは120センチまでと決まっているので違反である。注意してほしい」となれば、じゃあとりあえず
会長と担当役員の××さんで現状を見に行こう、となる。

 

考えるとずいぶん深い言葉なので、夫婦の会話にまで影響してくる。私は食べ物の好き嫌いはないが腎臓が悪いので、家内の料理はすべて薄味である。それでも味がうすいとかの文句は言わないで黙って食べている。ところが家内にはそれが不満らしく、おかず一品ごとに「どう」と聞いてくる。ボキャブラリー不足の私は濃い、うすい、おいしい、まずいしか言えないが、娘は「ダイコンはもっと柔らかくとか、もう少し○○を入れた方がいい」と具体的である。それは文句ではなく、本人の希望なのでカミさんも「そうかしら」といいながらうれしそうなのである。

 

やれやれ、家内には言わないが夫婦円満のために、味の表現も細部にこだわって表現できるよう勉強しておこう。ローエさんは他にも「レスイズモア、少ないことは豊かなこと」とも言っている。機会があったらこちらもブログや生活に応用できないか調べてみよう。