天声手帳

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7歳向けの算数の問題

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MSNニュースにイギリスでツイッターをにぎわせている子供向け算数の問題の紹介があった。いわく大人にはものすごく難しい問題とある。回答はあるが理由が書いてなかったので、私も考えてみた。

問題
「電車に何人か乗っています。最初の駅で19人が降りました。そして17人が乗ってきました。今、電車には
63人います。では最初から電車に乗っていたのは何人でしょうか?」
回答
X − 19 + 17 = 63  でX=65  が大人の回答である。
解説を読むと、これは間違いで正解は46人だそうである。ん?私もちょっと考えてもわからない。

 

ここから先は回答です。


正解の46人はもちろん正しい。解く鍵は問題の日本語の中にありました。どこでしょうか。この問題をみたとき、大人は「最初に電車に乗っていたのは何人でしょうか。」という問題にすりかえて読んでしまいます。だからいつまでたっても答えがみつかりません。問題は「最初から」となっています。
つまり「今乗っている乗客のうち最初から乗っていた人は何人か」と聞いています。
まだわからない人にはわかりませんね。


そう、降りた人は最初に乗っていた乗客です。降りた人は何人でもこの問題には関係ありません。今乗っている乗客ではないのだから。
だから答えは今乗っている人から新たに乗って来た人を引いて63-17=46人が正解です。

 

この問題は言葉の錯覚を利用している。わざとまちがえやすいことを最初に出してあるからひっかかってしまう。日常でもまちがえやすい錯覚を見事にとらえているのだ。
7歳の子供ならすぐ解けるとは思わないが、先生は大人と同じ間違いをした子供に同じように正解を教えるはずだ。間違えた子供もそれを理解する素直さが大人より数段すぐれているから、すぐ理解するので、7歳の子供の問題になる。

 

年をとるほど、気がつかないうちに世間の常識にとらわれてしまい、そこからなかなか抜け出せない。昔?千葉大の多湖先生が書いた「頭の体操」でも読み返せば、もう一度リフレッシュできるかなァ。