天声手帳

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東京人の生活と意識

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日本総合研究所が2015年度アジア主要都市の「コンシューマインサイト比較調査」をまとめた。

「2015年度 アジア主要都市コンシューマインサイト比較調査」結果 高い消費意欲と独自の価値観とを併せ持つアジア主要12都市中間層生活者

 

アジア12都市の日本へのインバウンド観光1年以内希望は軒並み40%を超え、バンコクでは6割近い。親の介護を家族の手で実施は東京30%に対し他都市はすべて50%以上。子供の教育で将来の職業希望は東京が科学者・技術者に対し中国の各都市やシンガポールは経営者や医師を希望している。など興味深い結果を報告している。

 

その中で「タビジン」が東京と他都市の大きな違いを3つ紹介している。
一つ目は東京で一人暮らし30%に対し他都市はすべて1ケタになっていること。これはアジアでなくニューヨークやパリ・ロンドンなどとも比較してほしかったが、東京はよそから来た人が多く暮らしているためではないかと思う。対象年齢が20代から40代とあるので、昨今の晩婚化も影響しているだろう。

tabizine.jp

 

二つ目は副業してる人が少ない。してない人は東京70%に対し他は10%台。日本は副業を禁止している会社もまだ多く、副業より残業で収入補てんしているが、残業のない国では副業が自然である。副業でなくても、趣味や将来のための習い事だったら日本も負けてないのではないか。

 

三つ目は高級品をほしがらないとある。バッグ、時計、アクセサリーの3年以内買い替えは東京1割に対し他は3~4割という。もうもっているからと思ったら持っている人は2~3割で欲しがらないと結論づけている。これは東京の場合、ブランド品でなくても良いものはたくさんあり、一度買ったら長持ちするのである。中国の安い時計を持っていたら、買い替えたくなるのは当然である。

 

最近の若い人という言い方は年寄りのくりごととして使われるが、この結果からみると、むしろ20代~40代の人は世の中をよく見ていて賢い感じがする。今はスマホで情報共有できる時代であり、自分だけが他の人と全然違う暮らしをすることはない。一人暮らしでも、モノの情報は共有できるのである。

 

スマホ世代でない年配者は、同年代とのコミュニケーションで自分は仲間はずれでないことを確認してきたが、今考えるとそれはずいぶん狭い範囲である。できれば自分から情報発信してみて、その反響をみてゆくすえを考えるような、柔軟な人になりたいものである。