天声手帳

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英EU離脱は正しいのか

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英国の株価がここに来て年初来最高値を記録している。ダイヤモンドオンラインでは経済的には合理的とか正しい選択だったと論調が変わって来た。EU各国や日本の状況はまだEU前に戻っていないが日本も参院選や都知事選が終わるころには、経済も元に戻りそうと予想する評論家も出始めている。本当に英EU離脱は正しかったのか。

 

英国ではEU離脱に伴い日本企業をはじめ、大手企業はEU圏内でない英国からの脱退を模索しはじめているが、逆に英国に進出しようとしている中小企業が目立ち始めている。具体的にはデジタルバンク、FinTech関連サービス、商業銀行、過去数年間で大手が撤退したすき間市場を狙う投資会社などが、英国での事業許可を申請中という。新しい経済の試みがやりやすくなっているのだろうか。

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アジアの投資家は英国の不動産下落に目をつけ、ポンドが下落している時に不動産市場に乗り出そうとしている。特に中国の投資家は今がチャンスとねらっているらしい。ポンド下落による効果は、不動産市場に限らないが。

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何より数字で示しているのが、英国の株価である。ドイツなどのEU他国に比べても、離脱直後のショックからの回復力が大きい。ポンドの下落も持ち直しつつある。英国はEUを離脱しても、EU各国にとって魅力的な市場であることはまちがいなく、ドイツやフランスが安易な英国との交渉を戒めても、離脱前と同じ貿易を望む国は増えそうである。具体的にはこれからの英国の首相(女性2人が立候補中)の手腕にかかってくるが、移民受け入れも少しづつであれば、英国民の反感をかうことはないだろう。

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EU離脱はもう少し様子をみないと、本当のところはわからないのだろうが、しばらくは好調な英国の状況をみることになりそうだ。東洋経済誌もEU離脱に対する金融市場の反応は過剰だといっている。世界の経済事情がもう少し落ち着いてきたら、EUの他国から離脱の話が出そうだ。いわゆる離脱ドミノである。

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一方で世界の混乱はこれからという論調もある。EU離脱は2年かけて行われるので、そのひとつひとつのステップで世界経済が揺れ動くことになりそうだが、もう離脱は既定の事実なので、離脱直後のような混乱はないだろう。
安倍政権には離脱に伴う世界の経済状況を早く見抜いて、アベノミクスの実現にまい進してもらいたい。

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