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天声手帳

話題のニュースや身近な事件で感じた事です

天皇陛下が生前退位の意向を示す

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参院選の結果が報道されている時に、突然天皇生前退位の意向のニュースが流れた。象徴としての役目を十分果たせる者が、天皇の位にあるべきだとの意見である。すでに皇后さま、皇太子さま、秋篠宮さまも受け入れ、天皇陛下は数年内の譲位を望まれているそうである。

 

www3.nhk.or.jp

 

今の明仁(あきひと)天皇は公務を積極的にこなし、特に災害時の現地訪問は頻繁に行っている。今後の災害時に現地に行くことができなくなれば、象徴の役目を果たせないと思われるのは自然である。現在82歳で自ら間違えることもあると発言されている天皇に、国民の多くは心情的には退位も認めていると思う。海外では3年前にオランダの女王やローマ法王が相次いで退位した。英国では日本の天皇の退位問題に注目している。

www.news24.jp

 

これに対し政府や宮内庁は消極的で、慎重に対応、議論を深め国民の合意がなければ皇室典範の改正は不可能など、この問題を避けようとしている傾向がみられる。皇太子の摂政の規定や本人意思による譲位規定は皇室典範にないことが改正まで踏み込まざるを得ず、憲法の改正問題で慎重になっている安倍政権にとって、簡単にできる問題ではないとの認識がそうさせている。

www.yomiuri.co.jp

zasshi.news.yahoo.co.jp

 

歴史的にみれば日本の天皇は半数が生前退位していて、本人の意志による譲位も多い。明治以降は一天皇で一年号の制度になり、天皇崩御されるまで退位しないことになった。戦後の象徴天皇になっても、この制度は変わらなかった。そもそも象徴とは天皇が政治にかかわらないという程度の意味と理解していたので、植物の研究など、天皇の人生は象徴の他には研究者として生きる道しか残されていないようにみえる。

 

松本清張の「象徴の設計」を読んだことがある。明治時代に山縣有朋が国民徴兵制度を天皇の名のもとに軍人勅諭で国民に戦争への忠節を誓わせた物語である。昭和23年に教育勅語とともに失効になっている。その後の「象徴の設計」は現代にいたるまでなされていない。恐れ多いこともあるが、人間天皇の宣言もされているので、人間としての天皇の自由をどこまで認めるかの議論があってもいい時期である。

news.livedoor.com

 

皇室や宮内庁がからむ問題は多い、女性天皇の制度化、雅子妃殿下にみられる一般人から皇室へ入った時のギャップ、天皇古墳の発掘禁止などである。桜開花時の皇居乾門の開放、夏場のお台場海浜公園の開放などできているのはまだわずかである。このままでは皇太子は民間から花嫁を迎えるのは困難であり、後継者不足はこれからも続く。古墳発掘ができなければ日本の古代の本当の姿がわからない。天皇陛下ご自身や皇室関係者、宮内庁だけではこの問題を解決できないのであれば、やはり有識者会議で議論し、国民に結果を広く公開して納得できる制度に変えるしかない。

 

年号が変わるのであれば、それなりの準備もいる。年号は時代認識に直結しているので、時代が変わることになる。
政府関係者やマスコミは時間切れまで、この問題を避けるのではなく、できるだけすみやかに制度改善を打ち出してほしい