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「歴史を見直す」教科書が変わった

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日本の歴史の重要ポイントが見直されている。もともと歴史小説やドラマなどで、明智光秀はなぜ信長を殺害したかについて、あまり多くの説があり、どれが正しいのかわけがわからなくなっている。最近は小説やドラマでなく歴史の教科書で習った内容が覆されているというので、これでは年寄りが若い人に歴史を教えることができなくなる?のではないか。

 

一番変化が大きいのは、聖徳太子は存在しなかったというもの、よく読むと聖徳太子の業績は蘇我馬子と共同だったのではないかとか、藤原不比等蘇我氏の業績を消すための捏造説まである。法隆寺も再建されているので初期のものは不明だし、もともと太子没後に建てられている。聖徳太子はいなくても厩戸王子はいたわけだから、業績うんぬんは歴史学者にまかせたい。では隋の国王に送った親書は誰が書いたことにするのだろう。

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鎌倉幕府の成立は1192年から1185年に変わったという。これは頼朝が征夷大将軍になった年か守護、地頭を置いた年かなので、やはり歴史学者の見解の相違で、習う方にはどちらでも決めてくれればいい。

 

江戸時代の鎖国がなかったというのも、大げさである。オランダや中国、朝鮮と交易をしていたからというのなら、鎖国の意味を厳密にとらえたに過ぎないのではないか。江戸時代になると、事実は変わらないから呼び方の問題である。

 

足利尊氏源頼朝肖像画が違う人物のものというのも、昔から言われていた。肖像画はその人のイメージをつくるので、イメージ像が変わってしまうが、正しい肖像画が出てくればそれを信用するしかない。

 

私は古代史が好きなので、弥生時代の区分が稲作が行われた時期を開始すると、約400年遡るというのは興味があった。こちらはもう定説になっていて、登呂遺跡が発見された頃とはずいぶん変わってしまった。

卑弥呼の時代も古墳を作り始めた古墳時代というなら、箸墓古墳卑弥呼ならそこから古墳時代が始まることになる。弥生時代は縄文と同じ土器で区分される時代ではなく、国家のはじまりで身分制度や租税の納付、市場の開設による人々の交流など、今の時代につながるほとんどのことは、この時代に始まったと考えている。

 

歴史は戦争の時代が多く、戦国時代や幕末が一番多く描かれているが、日本のよさは平和の時代に築かれている。歴史をみながら、日本や日本人のことを考える時間は私にとって楽しいひとときである。