天声手帳

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「ポスト安倍」へ風雲急を告げる

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7月31日の都知事選の話題で、あまり目立たないがその後の直近の政治人事日程が目白押しである。民進党の岡田代表は参院選引責辞任と思ったが、9月の代表選まで引っ張りそうだ。都知事選で野党共闘の鳥越氏が敗れても知らん顔だろう。公明党の山口代表は早くも9月17日の党大会で5選されるとの見通しが出ている。注目は都知事選直後の8月3日に行われる内閣改造だ。

 

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内閣改造で注目されるのは、「ポスト安倍」をねらう二人の有力候補、石破地方創生相と岸田外務大臣の処遇である。石破氏で思い出されるのは2012年の総裁選である。谷垣総裁が続投希望だったが、石原氏が立候補したため立候補を断念、石破、石原、町村の3氏の争いと思われたが、突然前首相の安倍氏が立候補した。ふたを開けたら議員の間では3氏の争いだったが、地方票で石破氏がリード、一位になったが過半数に達せず、決選投票で逆転、安倍氏に敗れた経緯がある。

 

その後、2014年に石破氏は安倍首相から憲法改正をにらんで、安保相を依頼されたがこれを固辞し、地方再生相を選んだ。2015年の総裁選はアベノミクス絶好調のため、立候補を見送り、次回2018年の総裁選をターゲットにしている。参院選でもアベノミクスを批判したたけに、今回は幹事長にでも推されない限り、閣外希望の可能性が高いと思う。

news.livedoor.com

 

岸田外務大臣は2012年に石原支持に回ったため、前回の内閣改造で閣僚は自分だけと冷遇された。それでも温厚、ハト派の性格を生かして外交政策で成果を上げ、TPPの甘利大臣が去った今は安倍内閣第一の功労者である。今回の内閣改造は自分を含め、派閥から多くの閣僚を送り込むだろう。「ポスト安倍」に首相からの推薦をもらえれば、実現も夢ではない。

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前回総裁選に立候補した石原経済再生相はどうなっているのか。今都知事選が小池氏当選の勢いなので、都連会長で小池氏と対立し増田氏を擁立、自民党議員の締め付けを行うなど、石原氏は評判を下げている。
小池氏が本当に当選したら、しばらく鳴りをひそめるしかないかもしれない。

 

実は総裁候補で注目されるもう一人の候補がいる。安倍首相の秘蔵っ子で将来の女性首相と目をかけられている、稲田政調会長である。2005年郵政解散のときに安倍氏に声をかけられ衆院議員になって以来の太いパイプがある。10年のキャリアは政界ではまだ浅く、失敗もしているが、女性らしい気配りと持前の粘り強さでキャリアを積み、二階総務会長とも親密である。最大派閥の細田派に属しているので次回安倍首相の3選があれば、オリンピック後の総裁の可能性は高い。

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それぞれの思惑を秘めた内閣改造は、次期総裁選を占う一番の注目人事である。