天声手帳

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紆余曲折の都知事選がスタート

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舛添知事の辞任による都知事選が紆余曲折の末、14日に告示がありやっと候補者が決まった。2020年にオリンピックを控えていることや、2代続けてお金の問題で短命に終わった知事への反省を含め、首都東京の知事選への関心は近年になく、注目度が高い。

 

logmi.jp

 

乱立している候補者の中で今回の注目は、小池元防衛大臣、増田元総務大臣とジャーナリストの鳥越氏の3人だが、実は立候補を見送った人の中に、この人が都知事にふさわしいと思われる人がいたかもしれない。
まず嵐・櫻井翔さんの父、前総務省事務次官の桜井俊氏。この人は単に芸能人の親という知名度だけでなく、仕事ぶりもまじめで実務能力があり、立候補すれば一番人気間違いなかった。自民党はこの切り札を逃したことが、混迷の始まりだった。

次は元大阪市長の橋本氏や元宮崎県知事の東国原氏だが、二人とも知名度だけで騒がれたので、立候補しなかったのは正しい選択である。タレントの石田純一はお騒がせにすぎない。

 

直前で取りやめた元弁護士会長の宇都宮氏は後出しじゃんけんの鳥越氏が野党統一候補になったため、苦渋の決断でやめたという。これまで2度の都知事選で2位の結果を出しているだけに、今度こその気持ちがあったことは想像できる。野党統一候補が一本化されたことで、もし鳥越氏が当選すれば一番の功績は宇都宮氏ということになる。

www.jiji.com

 

さて有力3候補は知名度対組織対女性の争いと言われ、それぞれのキャッチフレーズはわかりやすいが、肝心の政策論争になっていないので違いが見えにくいというのが率直な感想である。国の選挙の場合は人より政党の政策や実行力が問われるので、政策をみて選ぶことができるが、都知事選の場合、東京都民のためにはみんなが言い、実行力は全員未知数のため、政策の内容で決めるのが難しいのである。

headlines.yahoo.co.jp

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それで今までの履歴や本人の資質、都議会との協調性、お金にクリーンかなど人による選択にならざるを得ない。

小池さんは元ニュースキャスターなので自分をPRする技術はうまい。今回もいち早く立候補を決め、自民党の推薦が受けられないとなると、都議会冒頭解散などのわかりやすい意見を出して、マスコミをひきつけている。

toyokeizai.net


増田さんは元岩手県知事だったので、東京一極集中を批判した立場だが、はやくも政策の転換を打ち出して組織固めに入っている。自民党分裂選挙と言われないよう必死の引き締めである。
鳥越さんは野党統一候補だが、言論はいたっておだやかで、第三者の評論家のような口ぶりである。年齢が高いのが弱点なので、小池さんにもっていかれそうな浮動票をどれだけ集められるかがカギになる。

 

選挙の終盤にはどの候補がどれだけリードの情報が出るが、それを見て決める人も多いかもしれない。
誰がなっても都議会とうまく連携して、首都東京から世界にメッセージを発信できるような都知事になることを期待している。